ワークショップ登壇②
前々回のワークショップ登壇の続きです。
ワークショップルール
・否定なし
→頭のカセを取り払って、チャレンジする
・マズい!も経験する
→限界を知る
が、ポイントですとお伝えし、始まりました。
普段では考えもしない調味料や食材を試す。
初めは「えー!?みそ!?ヨーグルト!?」と懐疑的だった参加者も、チームみんなでトライすることで新しい日本茶スタイルに慣れていきました(^^)
大人だけでなく、子供も楽しんでいます!
本来は、こういった日本茶に関する教育、食育を学校が行わないといけない
日本では、お米に関する授業はあるのですが、日本茶に関する授業は全くありません。日本人の国民食で、世界に誇る食文化にも関わらず、それを体系的に知る機会はありません。
知る機会がないので、興味を持つ機会もほとんどないのが現状です。
日本茶の裏側には、畑と共に生きる暮らし、都会での生活を支えている命の源が生まれて運ばれる仕組みなどが隠れていますが、それをほとんどの方は知りません。
日本茶の生産者は兼業農家が多く、昔教科書で習った日本人の昔からの生活の縮図なのです。
京田辺市の挑戦
京田辺では、日本茶の産地として、こういった「触れる機会」というのを増やしていく活動をされていまして、まさにそれが僕の考えともいっちしましたので、今回のような素晴らしい会を一緒に作り上げることができました。ありがとうございます。
これからも、このような場所を作っていきます。行政、学校、茶行関係の方、日本茶と日本食文化の未来のために、一緒に「茶に触れる」場を作りませんか?
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日本茶博士は、日本人が知っているようで全然知らない日本茶(緑茶)という食文化についての情報を、日本人にこそ正確に届けます。
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産地訪問レポート! その②月ヶ瀬
前回の宇治の辻さんの取材後、月ヶ瀬に向かいました。車内で同行のアントレプレナーの取材も完了し、この茶産地取材ツアー最後のプログラムです。
全ての農場で有機JAS認証を取られている、月ヶ瀬健康茶園の岩田さん
月ヶ瀬健康茶園
そのご縁は、京都の知人からのご紹介。2年前くらいです。
岩田さんの有 機 農 法の緑茶は、
肥料を大量に投入してアミノ酸の味を濃くする緑茶とは違った、独特の風味があります。チャノキ本来の生命力ある味、と僕はいつも感じます。有機JASのものも、有機JASでないものも、有機肥料を多く投入するものも少なく投入するものも、化学肥料を投入するものもそうでないものも、狙いがあって栽培されたものはそれぞれの良さがある、というのが僕の考え方です。
さらに、岩田さんの有機栽培は、独自の考え方を実行されています。
※有機JAS認証は、仕組み(システム)に対する認証です。
その規格の中で、肥料の投入量などは自由に変えられます。
既存の慣行栽培からシフトした有機栽培ではなく、月ヶ瀬という土地ならではのやり方を独自に探されて試行錯誤していらっしゃいます。
一つのアクションから複数の意味を産み出し、単位人数単位労働あたりの効果を最大化する農法を、山あいの土地にあった形で取り組む。
これは、まさにビジネスモデルの構築そのものです。
ここにも、アントレマインドを持った生産者がいらっしゃいました。
国の開拓農地ではない、岩田さんが”茶山”と呼ぶ土地。
そこは月ヶ瀬本来の土、生態系、気候になっている場所で、月ヶ瀬ならではのお茶作りに欠かせない土地だそうです。
こういった茶山にある茶畑は、その急傾斜や立地の悪さから、栽培が困難になって手放す方が多くなるとのこと。
しかし、こういった放棄地が多くなってくると、そこが獣の住処になったり生態系のバランスが壊れたりして、
ヒトと自然の共存が難しくなってくるそうです。
実は、岩田さんのところにはこのような放棄地を引き継いでもらえないかという話が持ち込まれ、岩田さんはそれを積極的に受け入れておられます。
「月ヶ瀬の緑茶生産者全員で、月ヶ瀬を茶産地として盛り上げられれば最高。」
とおっしゃる岩田さん。
でも、現実には作業が困難な茶園が手放されていきます。
その農地を受け入れているので、岩田さんのやり方である広い面積でも収穫量の低い有 機 農 法を成り立たせるために、前述のように日々技術を磨き新たな農法に挑戦する必要があるわけです。
そんな岩田さんは、イベント開催にも積極的。
紅茶の生産も行っているため、全国地紅茶サミットというイベントの今年の実行委員もされています。
ぜひ、12月4日5日は、奈良で紅茶を飲みまくってください。
さて、実は、辻さんと岩田さんへのインタビューの間に、ベルギー人の茶道師範Tyasさんとの対談もありました。
こちらも後日Upさせていただきます。
お互いの日本茶に対する考え方をぶつけあいました。
お楽しみに!
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ワークショップ登壇 日本茶の新しいスタイル
先日、京田辺市が後援するイベント「好日」にて、講師としてワークショップに登壇させて頂きました。取材も入り、賑やかに盛り上がりました!(^^)
頂いたお題は、「日本茶の新しいスタイル」。
飲み方、そして食べ方。
日本茶の既成概念を取り払ったやり方で、日本茶に慣れ親しんでいない方にもどんどんジブンゴト(自分事)にしていってもらえるような会を考えました。
お茶と聞くと、「茶道」「こんなやり方していいのかな?」「難しい」「奥が深い」という、自分とはかけ離れたタニンゴト(他人事)な印象を持つ方が非常に多いと思います。
それ故、チャレンジできない。
しかし、語弊を恐れずに言いますと、野菜と変わらない農産物。ニンジンの活用法が分からなくてドギマギする人はいないでしょう。お茶もまた然るべき。
さて、ということで、今回は
日本茶 × 食材・調味料
みなさんが頭のカセを取っ払って積極的な自己破壊をするのをプロデュースします。
【日本茶】
抹茶
煎茶
煎茶の粉茶
煎茶パウダー
【食材・調味料】
トマト
モッツァレラチーズ
オリーブオイル
米
パン
冷凍パイナップル
冷凍みかん
牛乳
ライスミルク
ヨーグルト
かつおぶし
みそ
塩
きびざとう
マヨネーズ
しょうゆ
ルールはひとつ、「否定なし」
え!?そんな組み合わせは…と毛嫌いすることなく、どんな組み合わせでもチャレンジしてください、というメッセージをお出ししました。今までは、「日本茶はこうでないといけない」という囚われから、敬遠してきている食べあわせが多いはず。
マズいものも経験して帰りましょう
というメッセージもお伝えしました。どうしても平均点を狙いにいってしまう、日本の国民食「日本茶」。限界を知っておけば、もっと楽しめるはずです。
失敗の数は、チャレンジの数!
もちろん、美味しい組み合わせは、講師藤田が用意していましたので、ご安心を(笑)
さて、次回は、このワークショップからどんな面白い空気とメニューが生まれたか、をお送りします(^^)
このようなイベントのプロデュースや当日の講師が必要でしたら、日本全国どこでと参りますので気軽にお声がけください。
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産地訪問レポート! その①宇治
みなさん、日本茶の産地に行かれたことはありますか?
茶畑を見ながら、生産者のお話を聞かれたことはありますか?
数回に分けて、産地訪問レポートをお送りしますので、存分にお楽しみください。
今回は、熱いアントレプレナー(起業家)お二人を再訪しました。同行者は、アントレプレナー2人と、うちのインターン生の三人です。起業家づくしの旅となりました。
ことの発端は、8月初めにかかってきた一本の電話。
「私、起業するんです。日本茶のこと、教えて下さい。」
海外向けに日本のリアルな文化+裏側のストーリーに焦点を当てた情報サイトを友人がオープンするとのこと。
これは、日本茶博士として協力しない訳にはいかない。
もちろん快諾をし、それからすぐに生産者の方へのインタビューをアレンジしました。
お世話になっている数ある生産者の中から、お二人にお願いすることにしました。
代々、緑茶の生産者として生計を立てている方ですが、その考え方はまさにアントレプレナー(起業家)。
僕が取材をアレンジするには、この二人しかないと思いました。
まず午前中は、
全国茶品評会で一等一席、農林水産大臣賞を受賞した辻喜代治さん
辻喜
初めは、辻さんの息子さんが僕の店舗を訪れて下さったことから始まったご縁。
それからは、何かあると相談させて頂いたり、畑を見させて頂いたり。
この方ほど、チャノキや土壌の科学的な性質を把握する努力をされている方を見たことがないからです。
さらに、把握した情報に基づいて、慣行とは違うチャレンジをされている姿は、まさに緑茶界のアントレプレナー(起業家)だと思います。
科学的な解明は諸説あったり完全に把握できない部分があると思いますが、
仮説に対して試行錯誤を毎日、毎年繰り返されています。
これは、農業のみならずそれ以外の分野でも中々できないこと。
本当に、頭が下がりますし、非常に勉強になります。
それに加え、何よりもすごいのは、それを実行するための情熱。
情熱の火が消えないのは、本当にお茶が好きで、お茶で世の人々に感動してほしいというその一心だからだそうです。
そんな辻さんですが、僕が本当に起業家だな~と思ったのは、
「就農三年目に、3アールもの広さのチャノキを、攻めすぎた栽培のために枯らした」というエピソードを聞いたときでした。
その経験から、失敗するギリギリのラインを探る土台ができたそうです。
これって、まさにアントレ精神。失敗は成功の母を地で行く方です。
こんな方が作られた、限界に挑戦した碾茶、抹茶、飲んでみたくありませんか?
注)碾茶(てんちゃ)とは、抹茶の原料にする緑茶の呼称です。↓こんなの。これを、臼で挽いたら抹茶になります。
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イケてるプレーヤーの必要性 for 日本茶
日本茶の関係者は、全く言葉を選ばず言うと、イケてません。
僕を含め、イケてません。
コーヒーの人たちって、なんかイケてる。
日本茶(緑茶)の人たち・・・なんかイケてない。
3年ほど色んな方と話してきて、日本茶の関係者は内向きにマニアックな人が多いのは間違いないと思っています。外に開かなくてもいい、情報の発信源にいたからか。
それ故、理解されなくてもいいや、というのが心の片隅にある感じがします。
もちろん、自戒の念をこめて、この記事を書いています。
改めて、「イケてない」を分解して考えると、
憧れに端を発しているかどうか
に集約されると思っています。
コーヒーは、そもそも外の輝かしい文化として、憧れの対称から始まっている。それを踏襲する自分も、憧れられる存在に向かう。
片や、日本茶は目の前に自然にあるから、そもそも憧れの対称にならない。すると、プレーヤーが誰かの憧れを求めない。内向きな達成感を求めるようになり、理解してもらうことから遠くなる。
こんな構造かなと思っています。
茶道ってイケてるな・・・
と、最近思うようになりました。構造的に。
(以前は、別分野であまり関係がないと思っていましたが、いまは興味津々です。)
数十年前までは違いましたが、一般教養から離れているいま、「憧れ」から入る人が多い。これは、イケてる人が産み出される土壌ではないか。
ただ、一点、しがらみが多すぎるために憧れの対称になりにくいのが残念。
さらに、茶道家がお茶そのものについて詳しくない場合が多いというのも問題。ソムリエやバリスタのような専門家の立ち位置が必要かと思います。今のままでは、茶道家は「継承者」。継承者は、広くから選ばれる役割でない。自然、そこに憧れない。天皇に憧れる日本国民がほぼいないように。
突破口は、
お茶そのものに詳しい、見た目も爽やかな茶道家を作るというところでしょうか。
もし、課題を抱えている茶道家、お茶の先生がいらっしゃいましたら、ぜひ一緒に考えましょう!
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日本茶博士は、日本人が知っているようで全然知らない日本茶(緑茶)という食文化についての情報を、日本人にこそ正確に届けます。
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これまでの、そしてこれからの、
いま、新しいことに挑戦しています。
いえ、常に新しいことに挑戦して来ました。そして、これからも。
これまでの店舗の運営を止めることを決断し、次の日本茶・緑茶飲食事業を立ち上げるために、関係者とMTGを重ねています。
日本茶博士としての自己研鑽を行いながら、アウトプットを自身に課して行きます。
失敗の中から、次の成功への芽が出てきます。出てきています。
この芽を大輪の花にするため、行動あるのみです。
という意志を持ちながら、
明日は京都宇治、奈良月ヶ瀬の取材に向かいます!
さー、楽しみです!
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