日本茶研究所『日本茶博士』の茶のみバナシ

日本茶でビジネスをする方の強い味方『日本茶博士』のブログ。日本茶研究所所属研究員。日本茶のことなら何でも聞いてください。ビジネスモデル構築から、消費者目線の商品開発まで。

産地訪問レポート! その①宇治

みなさん、日本茶の産地に行かれたことはありますか?

茶畑を見ながら、生産者のお話を聞かれたことはありますか?

数回に分けて、産地訪問レポートをお送りしますので、存分にお楽しみください。

 

今回は、熱いアントレプレナー(起業家)お二人を再訪しました。同行者は、アントレプレナー2人と、うちのインターン生の三人です。起業家づくしの旅となりました。

 

ことの発端は、8月初めにかかってきた一本の電話。

「私、起業するんです。日本茶のこと、教えて下さい。」

海外向けに日本のリアルな文化+裏側のストーリーに焦点を当てた情報サイトを友人がオープンするとのこと。
これは、日本茶博士として協力しない訳にはいかない。
もちろん快諾をし、それからすぐに生産者の方へのインタビューをアレンジしました。

お世話になっている数ある生産者の中から、お二人にお願いすることにしました。
代々、緑茶の生産者として生計を立てている方ですが、その考え方はまさにアントレプレナー(起業家)。
僕が取材をアレンジするには、この二人しかないと思いました。

 

まず午前中は、

全国茶品評会で一等一席、農林水産大臣賞を受賞した辻喜代治さん
辻喜

http://tsujiki.jp


f:id:nihonchahakase:20160917130537j:image

初めは、辻さんの息子さんが僕の店舗を訪れて下さったことから始まったご縁。
それからは、何かあると相談させて頂いたり、畑を見させて頂いたり。

この方ほど、チャノキや土壌の科学的な性質を把握する努力をされている方を見たことがないからです。
さらに、把握した情報に基づいて、慣行とは違うチャレンジをされている姿は、まさに緑茶界のアントレプレナー(起業家)だと思います。
科学的な解明は諸説あったり完全に把握できない部分があると思いますが、
仮説に対して試行錯誤を毎日、毎年繰り返されています。
これは、農業のみならずそれ以外の分野でも中々できないこと。
本当に、頭が下がりますし、非常に勉強になります。


それに加え、何よりもすごいのは、それを実行するための情熱。

情熱の火が消えないのは、本当にお茶が好きで、お茶で世の人々に感動してほしいというその一心だからだそうです。

そんな辻さんですが、僕が本当に起業家だな~と思ったのは、
「就農三年目に、3アールもの広さのチャノキを、攻めすぎた栽培のために枯らした」というエピソードを聞いたときでした。
その経験から、失敗するギリギリのラインを探る土台ができたそうです。
これって、まさにアントレ精神。失敗は成功の母を地で行く方です。

 

こんな方が作られた、限界に挑戦した碾茶、抹茶、飲んでみたくありませんか?

 
f:id:nihonchahakase:20160917130801j:image

注)碾茶(てんちゃ)とは、抹茶の原料にする緑茶の呼称です。↓こんなの。これを、臼で挽いたら抹茶になります。


f:id:nihonchahakase:20160917130808j:image

 

 

3

 &&&

日本茶博士は、日本人が知っているようで全然知らない日本茶(緑茶)という食文化についての情報を、日本人にこそ正確に届けます。

presented by 日本茶博士