日本茶研究所『日本茶博士』の茶のみバナシ

日本茶でビジネスをする方の強い味方『日本茶博士』のブログ。日本茶研究所所属研究員。日本茶のことなら何でも聞いてください。ビジネスモデル構築から、消費者目線の商品開発まで。

日本茶あるある③ 保管の仕方が…

これは、みなさんにオススメの内容です!茶葉の保管について。

「茶葉はどうやって保管したらいいの?」という声をよく聞きます。

これ、答えとしてははっきりしています。

まさに科学の世界だから。科学ではまだ解明できていないことがあるのは重々承知ですが、シンプルなので納得していただけるかと。

 

保存のポイントは、水分と酸素

緑茶は、乾燥品であるがゆえに、菌、微生物による変化が起こりにくいというのは事実です。これは茶に限らず、有機物(生物)なら全部ですね。

また、酸素による酸化は、酸化物を作り味を変化させます。これもまた、ほとんどの物質に当てはまります。

 

ということは、この二つを遮断すればいい

さて、どうするか?

①元々真空でパックされている商品

そのまま保管してください。温度が上がると酸化が活性化されるので、冷暗所で。

冷凍庫もいいんですが、冷たい状態で開封すると結露するので水分を寄せ付けます。常温に戻してから開封してください。

 

②一度開封した袋

袋の口をクルクル丸めて、クリップでしっかり留めて下さい。

こんな感じ↓

 

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保管の方法としてよく知られる茶缶、茶筒ですが数日で使いきらない場合、全く保存に適していません。

なぜか?

非常に単純です。空間内の空気が多すぎるんです。

茶缶に茶葉をパンパンに詰める方はいらっしゃらないですし、固い素材なので詰め込むにも限界があります。

すると、自然に体積のほとんどが空気になります。

その中には水分と空気があり、良くないわけですね。

↓こんな実験もありました。

保存条件の違いによる緑茶葉の成分含量の変化について

 ★サンプル数がおそらく1ずつなのと、それ故に統計学的処理でできたていませんが、出てきた値は十分に傾向が読み取れます。

 

クルクルしたら、冷暗所で。隙間がある可能性があるので、冷蔵庫や冷凍庫は、やめてね。臭いが移ったり水分で凍ったりします。

 

 

以上、本日の日本茶あるあるは保管講座でした(^^)

 

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